設立趣旨

第三代所長 大河内 正敏

理化学研究所は約100年前の1917年(大正6年)に、科学技術振興のため、国および渋沢栄一はじめ産業界の協力のもと、財団法人として我が国で初めての民間の自然科学総合研究所として創立されました。1921年に大河内 正敏が第三代所長になると主任研究員制度を発足させ独自のアイデアをもとにした科学史にも特筆される多数の発明が相次ぎ、これらを実用化する会社が続々登場し、「理研コンツェルン」と呼ばれる「理研産業団」を形成しました。理研コンツェルンは、ピーク時には実に63社、工場数は121に達しました。多数の研究成果ごとに会社を設立し、実用化に結びつけたこれだけの規模の会社群を一研究機関が設立した実績は、欧米にも例がありません。

「理研コンツェルン」を形成した会社群から100年を経て今日に受け継がれている会社として、陽画感光紙の理研光学工業から発展した(株)リコー、ピストンリング業界の雄である理研ピストンリングから発展した(株)リケン、ビタミンAの発明から発展した理研ビタミン(株)、理研計器(株)、合成酒の理研酒工場を受け継いだ協和キリン(株)など多数の会社があります。

1987年(昭和62年)9月に、このような理化学研究所とゆかりのある企業が相寄り、基礎研究において多数の実績を持つ理化学研究所と産業界とが広く交流を持ち科学技術の一層の社会還元を図ることを目的に、「理化学研究所と親しむ会」を設立いたしました。以来1988年(昭和63年)3月を皮切りに、毎年理化学研究所の役員、研究者等の方々と、企業の経営者及び幹部の皆様との交流を深める場として、「理化学研究所と親しむ会」は、その役割を着実に果たしてきました。

一方、近年において地球規模の課題に直面し、ますます科学技術の社会還元による経済社会の構造改革が必要となってきました。2017年に設立30周年を迎えるに当たり、新たなる30年先を見据え、「親しむ」から理化学研究所と産業界とが切磋琢磨し、互いに発展することを目指した会へと発展するために会の名称を「理研と未来を創る会」へ改定しました。世界の科学技術の最先端を行く理研と産業界との、多様な結びつきの環境作りに今後ますます尽力してまいります。

沿革

1987年 9月 理化学研究所ゆかりの企業があつまり、「理化学研究所と親しむ会」を設立
「理化学研究所と親しむ会」創立総会(第1回理事会)を開催。会長に太田幹二(科研製薬株式会社取締役会長)が就任
1988年 3月 産業界から266社391名の出席のもと、第1回「産業界との交流会」を開催(以後毎年開催)
1993年 9月 第1回講演会・見学会を開催(以後毎年開催)1995年11月第1回小サークルセミナーを開催(以後2002年まで開催)
2002年 5月 会長に曽根博(理研ビタミン株式会社相談役)が就任2003年11月より多くの賛助会員企業の方々に参加していただくため
「小サークルセミナー」を「セミナー」とし、開催(以後毎年開催)
2004年 5月 会長に小口邦彦(株式会社リケン特別顧問)が就任
2007年 9月 理事会員企業・賛助会員企業などの寄付により、理研和光研究所研究交流棟に理研-産業界連携ギャラリーを開設
2008年 5月 会長に堺美保(理研ビタミン株式会社取締役社長)が就任
2008年11月 第1回分野別技術交流会を開催(以後2010年まで開催)
2012年 5月 会長に小泉年永(株式会社リケン取締役会長)が就任
2014年 5月 会長に桜井正光(株式会社リコー特別顧問)が就任
2017年 4月 理化学研究所創立百周年記念交流会を理化学研究所と共同事業で実施
2017年 5月 会長に近藤史朗(株式会社リコー取締役会長)が就任
2017年 7月 事業の見直し、拡大とともに「理研と未来を創る会」に名称変更
2020年5月 会長に岡野教忠(株式会社リケン名誉会長)が就任